2009年3月3日火曜日

電顕な春

2月半ばころから、がっつり「電顕仕事」に取り組んでいます。
今週からは、一層すごいことになっています。

高圧急速凍結を何としてもものにしたいということで、何度か動かしていました。
初回は去年の11月。SさんとTさんが横浜からサポートしに来てくださいました。有難かったです。
でも、切片を切ってみたらじぇんじぇんダメダメな像。10日とか一か月とかあとに判明するので痛いです。
SさんやTさん、Yさんにアドバイスをもらい、原因を考えました。
装置のメンテ不良という可能性も考えて、専門の業者さんに来てもらって一度装置の点検をお願いしました。で、万全な状況になったという確認ができたあとで、二回ほど一人で動かしてみました。
装置の動かし方はだいたい大丈夫そう。あとは急速凍結固定の基本をきちんとおさえていれば、だいたいものになるかな、という手ごたえです。

でも、このサンプルがこけると今月後半の学会がまずいことになります。
要旨に思い切り「微細構造観察」て書いてしまいましたから。おーい!
とういうわけで、昨日は初めて、
同じ日に化学固定と高圧急速凍結を決行
しました。9時から5時まで、みっちりやればできることがわかりました。
(化学固定は保険、ということです。)

今日は化学固定のサンプルを樹脂置換まで持って行き、今週中に重合して切り出して、
来週は高圧急速凍結のサンプルを樹脂置換→重合→切り出しです。
そして、今育てている植物の花茎が伸びてきたら再び化学固定をします。こちらは共同研究。

そんなこんなで、電顕祭り状態な春です。

電顕の切片は、観察にギリギリ耐えられるのが100nm程度。
これだときれいな金色をしています。
これより厚くなると、ちょっとマゼンタがかった色や青色が出てきて、厚いので暗いし観察しているそばから燃えちゃいます(80kVくらいだと)。金色よりも薄いのが銀色、それよりも薄くなると灰色になります。

切りますよ~、金銀の切片を!
(灰色の方がより良いのですが。あはは。)

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

100nmはすごいですね。
私は、クリオスタットでたまに組織を薄切しますが、5μmがせいぜいです。

電顕ってちょっとした振動もだめなんですよね〜。とあるラボが、埋め立て地に移転したら、地面が微妙に揺らいでいるらしくて、うまく写真がとれなかったとか。100nmだからかぁ、と納得できました。

匿名 さんのコメント...

初めてコメントを書かせて頂きます。甥です。(五月生まれです)ときたま、拝見しております。最近は期末試験があるため(本日二日目)あまり見れませんでしたが…。働きつつそして子育てをしながらこれだけ文章をほぼ毎日更新しているのはすごいですね!また従弟と遊びたいと思います。せば

P・S 津軽弁で「私です」も「おいだ~」ですね笑

ちえこまま さんのコメント...

ママ研究者さん、コメント有難うございました!

> とあるラボが、埋め立て地に移転したら、地面が微妙に揺らいでいるらしくて、うまく写真がとれなかったとか。

地面が揺らぐ。そ、それは、対策が立てられないですねー。私はそんなに高い倍率で撮らないのでこれまでひどく困ったことはないのですが、同じ部屋にコンプレッサーがあるだけでも揺れるので隣の部屋に移したという話は聞きます。

ちえこまま さんのコメント...

おいだ~さん、コメント有難うございます!

いつもうちのコドモと遊んでくれて有難うございます!また遊びましょう。ぜひぜひ。期末試験頑張ってくださいねー。^o^ せば~。