2009年6月12日金曜日

免疫電顕

今週は、久し振りに免疫電顕をやりました。
で、今日結果を観察。

実は私、タンパク質を検出するための免疫電顕は、これまで成功したことがありません。
唯一データらしいものが取れたのは大学院生の頃で、 RNA を検出するための in situ hybridization でした。後半はタンパク質を検出するための免疫電顕と同じシステムを使うので、操作が共通しています。
しかし、rRNA (リボソーマルRNA:細胞内にメチャメチャいっぱいあるRNA)を検出するというものでしたから、投稿論文にできなかったばかりかD論にも入っていません。先輩が中心になって開発した、研究室の技術を継承する、という意味合いくらいしか見いだせないにも関わらず、その実験を黙々とやっていました。

普通の免疫電顕よりも、in situの方がなんとなくハードルが高いような気がしていました。
そんな気持ちでその後免疫電顕をに何度かトライしていましたが、一度も良い結果は出たことありませんでした。
そう、蛍光版を見ながら、いつも「がっかり」な気持ちで終わっていました。

しかし今日は。
なんだか良さそうな感触。
これまでも結果に一喜一憂してアップダウンが激しかったので、まだまだ喜ぶのは早いと自分に言い聞かせていますが。
でも、いつもの「免疫電顕やったけどやっぱりがっかり」ではなさそう。
高圧急速凍結だったのと、樹脂を-20Cで重合させたりしたので、抗原性の保持が良かったのかな。

ボスの究極の要求は、GFP, HAの二つのタグで二重染色(免疫電顕だと、金コロイドの大きさで区別します)です。
そんなのムリムリ~!って当初思っていましたが、ちょっとだけ光が見えてきました。
ちゃんと免疫動物も違っているし...。やろうと思えばできてしまいそう。
ちょっとわくわくしています。

最近つくづく思うのが、酵母は電子顕微鏡観察するという点においても、大変素晴らしい材料だなぁ、ということ。
サンプルが、ほんのひとかけらの中にたーーーーーーくさんいるので(渋谷の交差点の人の数くらい?いやもっと多いかも。)、良いサンプルを探し放題なわけです。オーディションみたいなものです。構造観察の時にも思ったけれど、免疫電顕の時もこれがすごくやりやすい。
藻類も単細胞のものはやりやすいんだろうな。
高等植物、って難しい材料だったのね、と今頃改めて思い知りました。(笑)

0 件のコメント: