2009年4月27日月曜日

みどりの学術賞、和田先生と矢原先生

ブログ「Y日記-空飛ぶ教授のエコロジー日記―」で知りました。
和田正三先生と、矢原徹一先生がみどりの学術賞を受賞されたそうです!
おめでとうございます!

和田先生とは1年半ほど前に数か月間一緒に実験をさせていただきました。
岡崎からサンプルを前日に調製して持参され、うちの顕微鏡で一日観察(とは言っても私はお迎えがあるので夕方まで)、というのを合計4回くらいご一緒したでしょうか。チャンスと時間が限られているので、いつもその範囲の中で、次はこうしてみよう、結果を受けてその次はこうしよう、と、実に的確な指示を出しておられました。

あと、瞠目させられたのは発想の柔軟さと手先の器用さです。
ある一定の面を比較的長時間のタイムラプスで撮影を試みていたのですが、もともと長時間観察を想定していなかった顕微鏡だったので、自動焦点追跡装置はもちろん装備されていませんし、ステージを少し固く締め付けることすらできませんでした。その顕微鏡はz軸方向を高速で上下させながら撮像する目的に特化しているので、少し深くz軸方向を設定しておくことで一つの焦点面を追い続ける必要がなくなる、という言い方もできます。
しかしながら、z軸を振らずにある一定面を観察し続けていると、ステージは自重で少しずつですが落ちて行きます。そして狙っていた場所にフォーカスが合わなくなるわけです。

「うーん。」と先生はしばらく考えて、
「○○さん(←私)、◎と△ないかな。こうすればいいんじゃないかな、って思うんだ。」
私がその材料を持ってくると、ちゃちゃっと小さなパーツを作って、顕微鏡に装着。
驚いたことにぴたっとステージが下がらなくなったのです!

光である現象を誘導する必要があって、視野の一部だけに光を照射するために、いろいろと試行錯誤したのですが、その時もすごかった。
別目的の光路のパーツを開けてみて、アルミホイルで仕切りを作ってみたり。
わざと細胞の一部だけをイメージングしておいて、さっと視野をずらしたり。

このとき一緒に実験させてもらったのは、実に良い勉強になりました。

一方、矢原先生は、ブログをよく拝見しています。
私が植物学教室に進学したときの歓迎会で、関連研究室の紹介がスライド上映で行われました。
で、なぜか矢原先生を紹介するスライドを今でもはっきりと覚えています。
その後一度くらい教室関連の飲み会でお目にかかったことがあったかなかったか。
確かまもなく別の大学にご栄転されたのでした。
去年になってブログを見つけ、リーダーに登録しています。
専門分野のお話だけでなく、映画の感想なども興味深く拝見しています。

みどりの学術賞、第3回の今回はじめて知りました。
どちらも知っている先生なので、なんだか嬉しいです。

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